野島慧
Joined NRTAS in 2008
飛行機に乗るシーンといえば、旅行だったり、上京だったり、ワクワクしたイメージを持つ方が多いと思います。私も同じでしたが、ある時葬儀に出席するために飛行機を利用したとき、飛行機に乗る人には楽しい思いで乗る人だけじゃないと初めて気づいたんです。
そして、いろんな思いを持ったお客様を丁寧にお見送りし、お迎えするグランドスタッフの仕事に対する見方が変化し、いっそう興味を抱くようになりました。
NRTASへの入社の決め手は、社員の皆さんの雰囲気が自分に合っていて、一番自分が働いてる姿が想像できたからです。
入社後は、旅客サービス部で15年にわたり国際線を担当しました。絶えずスキルアップを目指して意欲的に社内資格の取得していき、国際線の最高責任者(パッセンジャースーパーバイザー)とコンシェルジュ業務を担当できるようになりました。
最高責任者は、大幅な遅延や欠航が発生した場合に、お客様への対応方針を決めていきます。具体的には、マネージャー(管理職)と相談しながら、お客様対応の基本方針を作っていきます。
最適なお客様対応を決めるのは難しく、いつも頭を悩ませるところ。採算性を考慮しながらも、お客様に寄り添いながらご納得頂けるよう誠意をもってご対応をしていきます。その際に明確な理由を基に納得してもらえるよう、日頃からさまざまな事例を頭に留めておくことを心がけています。
コンシェルジュ業務とは、ファーストクラスをご利用のお客様とダイヤモンドメンバーというステータスを持ったお客様にサービスを提供するポジションです。寄せられる質問も、その日の出発に関わることだけでなく、マイレージのおすすめの使い方まで幅広くあります。お客様の言動や仕草さを察して、先回りしてご要望を想像してアプローチするのが難しいところであり、面白いところでもあります。
いずれの業務も新人の頃に比べより高い視点と経験値が求められますが、1日1日の積み重ねでいつか携われるものと実感しています。
私は、海外実務研修の参加も志願し、1年間、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に勤務しました。そこでは、アシスタントマネージャーという立場で、空港ハンドリング全体を統括しました。
スタッフの少ない海外の空港では、旅客サービス部のスタッフがグランドハンドリング業務にも関わることも多くあります。私は、荷物を搭載するコンテナのロックがどのようにかかっているか、どこに何が積まれているかといった搭載指示書の見方等基礎的なことも知らなかったことに気づかされました。ANA国際線の最高責任者を7年やってある程度の自信をもっていただけにすごくショックでしたね。1便を飛ばすのに、今のままではダメだ、もっと勉強しようと意識を切り替え、毎日スポンジのように専門的な知識も吸収していきました。
また、成田のように誰もが定時を意識し時間通りに必ず便が出るのは当たり前じゃないことや日本のクオリティを制限時間内に提供することの大変さや、限られた人数でどう協力し合うべきかについても学べました。
現地のハンドリングを委託している会社のスタッフには、「ものを渡すときは両手で渡しましょう」といったことから指摘していきましたが、現地スタッフのANAのハンドリング品質を守ろうと前のめりになる姿には胸を打たれ、身が引き締まる思いでした。
海外研修を終えた私は、NRTAS空港政策推進課で空港運営に携わるようになりました。ミッションは、お客様にとってはより満足度が高く、従業員にとってはより安全で働きやすい空港をつくっていくこと。
その中で、ターミナルごとに分かれて開かれる航空会社運営協議会(AOC)の取りまとめを行っています。成田空港の運営に携わる一部として、成田空港株式会社からのお願い事やお知らせをヒアリングしつつ、ANAを含めたさまざまな航空会社の意見を取りまとめています。会議の出席者は自分よりも何十年以上もキャリアを積んだ空港を知り尽くした方々ばかり。そんな皆さんが各社の代表として参加する中ですごく緊張しますし、会話についていくのもいつも必死です。空港だけを見るのではなく、世の中の仕組みや動きにいかに敏感であるかも重要となってくるので、もっと視野を広げて知識をつけるよう努めています。
また、新しい成田空港構想についてアイディアを出し合う社内プロジェクトの事務局も担当しており、今後変化を遂げる成田空港で働く社員の機運醸成に努めています。未来を考えることは難しいことですが、ワクワクしてとてもやりがいのある仕事です。
これまでは目の前のお客様を対応したり、その日のオペレーションに対応していく仕事でしたが、現在は、社会環境の変化も踏まえた何年も何十年先をシュミレーションしながら、成田空港のより良いあり方を構想することにとてもワクワクしています。
仕事のスタイルは旅客サービスにいたときから変わりましたが、「お客様の笑顔につながる仕事がしたい」という想いに変わりはありません。少しでも成田空港の未来が明るくし、お客様へ最高のサービスが提供できるよう引き続きサポートしていきたいですね。
出社
メールをチェックし、1日のスケジュールを再確認します。
会議
会議に向けた準備を行い、問い合わせなどに対応します。
チーム内会議
空港政策推進課のメンバーとMTGを行います。
昼食
現場のオペレーション確認
状況に応じ、現場のオペレーションを確認します。
社外の方と会議
空港推進課では、他の航空会社や成田空港株式会社とも会議をします。
退社
翌日のスケジュールを調整し、退勤します。
ルール
30秒で質問に
なるべくたくさん答える
飛行機を正面から見た景色
「いってらっしゃいませ」と「お帰りなさいませ」を心で唱える場所。飛行機と向き合う時間が好きです。
お客様をお見送りする際のラウンジ内からの景色
コンシェルジュをしていた際に多くのお客様とお話する機会をいただきました。背筋が伸びる場所でしたが、お客様の行動から、ニーズを察知し自分から歩み寄ることを学ばせていただいた想い出深い場所です。
カウンター
私たちのステージの1つカウンター。いつもパワーをもらう場所です。
ANAの国際線事業をリードするNRTASは
さらなる高みへ。新たな時代を切り開きます。