中島幸輝
Joined NRTAS in 2012
グランドハンドリングでは、国際線と国内線の手荷物・貨物の塔降載業務をメインに行っていました。着実にスキルアップを重ね、入社3年目からインストラクターを務め、インストラクター経験7年を経てマスターインストラクターに抜擢されました。マスターインストラクターとは、全国のANAグループで55名だけが任命され、ANAとNRTASの社員を兼務します。
各部署にもインストラクターは存在しますが、マスターインストラクターはその一つ上の職位で、ANAグループ全体のオペレーションに関わるポジションです。ANAの便が就航する空港の安全品質の維持・向上をミッションに、成田空港だけでなく、海外空港に赴いて現地スタッフへの教育も行います。
NRTASのマスターインストラクターは、東南アジアやアメリカ圏の空港を担当し、私もロサンゼルスやシンガポールを訪れました。スタッフ教育の上で難しいのは、実際に海外でANAの航空機をハンドリングするのは、ANAとは別会社の委託先スタッフであること。世界基準のグランドハンドリングの規定を守りつつも、さらに厳しいANAの規定をどこまで遵守させるのかをコントロールするのは非常に難しいところです。中には、結果として定時出発や安全であればそれでいいという考えの国もあります。そのような考え方の違いをすり合わせしできるだけANAの水準に近づけるよう調整に尽力しました。
ANAグループのスタッフは、ANAグループ独自の規定と手順を記したマニュアルを基にハンドリングを行っています。マニュアルはいわば、ANAの高品質なハンドリングの拠り所。マスターインストラクターは、そのマニュアルの内容を変更できる権限も持ちます。
私はマスターインストラクターとして、10年ぶりに大規模なマニュアル改訂を主導しました。日頃目にする中で漠然と感じていた改善点を洗い出し、全国のマスターインストラクターが集まる会議で思い切って提案したのです。具体的には、社会状況の変化に伴い古くなった情報を断捨離したり、解釈の揺らぎがないよう文言の表現を変えたりするなど、より伝わりやすく、使いやすくアップデート。ANAグループ全体の業務の効率化やオペレーション品質向上にも貢献できたと思いますし、その後同僚からも「わかりやすくなったね」などの感謝の声もいただきました。
マスターインストラクターになったことで、いままでは成田空港の国際線のみだった視野がANAグループ全体にまで広がりました。成田空港を見つめるほど、成田空港だけでは解決できない課題も見えてきて、それを社を超えて調整し、解決していく醍醐味を味わえていますし、大きなやりがいを実感しています。
マスターインストラクターを含め、グランドハンドリング業務には計12年従事しました。自分の中でグランドハンドリングをやり切った思いもあり、幅広くさまざまな業務を経験してみたいと総合職への転換に挑戦しました。現在は総務部人事課に所属しています。
人事課では、学生の採用活動に取り組んでいますが、とくにグランドハンドリングという仕事の魅力を伝えることに力を入れています。というのも、旅客サービス部とは違い、グランドハンドリングの仕事は一般に認知度が高くはありません。説明会で初めて知る学生も多いので、そうした学生に自分が体験して見えてきたやりがいや面白さ、大変な部分のリアルを伝えるようにしています。また、私のようにマスターインストラクターになることで海外でも働けるチャンスをいただけたのは、NRTの国際線ハンドリングの高さが評価されているからこそだと思いますし、学生に対しても将来の目標としてもらえるように心がけています。
グランドサービス部として経験を積んだあとは、プロフェッショナルとしてそのまま極める道もあれば、私のようにマスターインストラクターや空港所長を目指す道もある。旅客サービスや整備、オペレーションマネジメントへ行く道もあるでしょう。多様なキャリアアップやスキルアップの選択肢があるのは、NRTASの魅力だと声を大にして伝えたいです。ただ、いずれ総合職を目指すにせよ、まずは目の前のことに全力で取り組み、各職種で専門性を磨くことがキャリアの選択肢を広げると思います。
私は、グランドサービス部で初めて男性で育児休暇を取得しました。これまでに2度取得し、1回目は1ヶ月間、2回目は2ヶ月間取っています。子育ては女性だけでなく、男性も一緒に協力して取り組んでいくものだという意識が自然にあったため、取得を決意しました。グランドサービス部は、とくに男性が多く、1回目は周囲も戸惑いはあったと思います。私としても勇気がいりました。しかし、以後は男性でも育休を取るのが一般的になり、むしろ「どんどん取りなよ」と勧められるほど。さらに働きやすい職場に変化するきっかけとなれたことはよかったなと思いますね。
長く働く職場だからこそ、仕事のやりがいだけでなく、働きやすさも重視したいもの。育休は一例ですが、NRTASでは働きやすい環境をつくるべく、つねに改善を重ねていますし、社員の声も積極的に取り入れています。学生の皆さんには、働く環境にもプライベートもしっかりこだわって、仕事に邁進してほしいです。
空港見学会の日
メール・スケジュール確認
出社後、メールチェックや当日の業務スケジュールを確認します。
会場・物品の最終確認
見学会の会場へ行き、必要な物が揃っているかを最終確認します。
受付・オリエンテーション
見学会の受付の後は、参加者に向けたオリエンテーションを実施します。
空港内見学をアテンド
参加学生を率い、空港内各所について案内します。
座談会
学生と先輩社員で座談会を開き、成田空港や仕事内容などの学生の質問に答えていきます。
昼食
会議・書類確認・電話対応
社内のMTGや届いた書類のチェック、電話対応などを行います。
翌日準備
明日の業務の準備をし、退社します。
退社
ルール
30秒で質問に
なるべくたくさん答える
613会議室
普段は外の見えない環境で仕事をしているため、飛行機やグラハンの眺めが良い会議室だとテンションが上がる。
SPOT54
ホヌをお見送りしている景色が好き。
プッシュバック中の車両
助手席に乗った時の景色を見てすごいことをやってるなと実感する。
ANAの国際線事業をリードするNRTASは
さらなる高みへ。新たな時代を切り開きます。