伊藤舞
Joined NRTAS in 2002
中学生の頃、新聞でグランドハンドリングについての特集記事を目にしました。紙面には、巨大なジェット機をマーシャリング(誘導)する一人の女性が載っていました。その姿がとても格好良く、それまで別の職業に憧れていた私は、目標をスイッチしたんです。その後、女性のグランドハンドリング職を募集している会社が極めて少なかった当時、唯一募集していたNRTASの前身となる会社に入社が叶いました。
入社後の8年間で、貨物機・旅客機での貨物や手荷物の搭降載を中心に、機側作業の責任者を務めるなど、幅広い業務を経験しました。とくに印象深いのは、初めてマーシャリングを任された日のこと。300トンを超える航空機が勢いよく目の前に迫る衝撃は今でも鮮明に覚えています。航空機の停止位置は他の作業に影響をおよぼし、数センチ単位の正確さが求められます。責任の重さに全身が震えていましたね。無事に作業を終え、先輩からの「よかったよ」という言葉を耳にし、それまでの人生で経験したことのないような大きな達成感に包まれました。かつて新聞で見た憧れのグランドハンドリングの仕事につけ、これからの毎日を思い、ワクワクしていました。
グランドサービス部で8年を過ごした頃、第一子出産のため、育児休業を取得しました。当時は、まわりに育児休業を取っていた先輩はおらず、以前と変わらず業務に戻れるかすごく不安で孤独でした。育児休業復帰後は、それまでの経験を活かせる業務を上長と話し合った結果、グランドサービス部の新入社員の研修、教育訓練を担当しました。作業内容が大きく変わり、気持ちの切り替えに少し時間がかかりましたが、グランドハンドリングにとって重要な安全の考え方について基礎から教えたり、社内資格の講師を務めたり、新たなやりがいを見出しました。
3度目の育児休暇から復帰したタイミングで、航空機の清掃を担当する課へ異動になりました。NRTASの業務の一部は、パートナー会社と連携して進めていますが、機内清掃業務はパートナー会社さんへ完全委託し行っている業務。ANAは、機内清掃のクオリティは世界的にも高く評価されており、スピードと質の両立が求められます。
私は、パートナー会社さんと一緒に業務をしていましたが、そこで目にしたのは品質を維持・向上させるために一人ひとりが工夫を尽くし、熱心に努力を重ねていたこと。スタッフの顔も名前も覚え、別会社とはいえ同じチームの仲間だと感じていた私は、スペシャリストの一人ではなく、マネジメントをして現場を支えたい思いが芽生えていきました。そうしたタイミングで、「総合職になってみないか」と言われたんです。
現在は総合職として、受委託部委託管理課で業務をしています。主にパートナー会社との受委託契約窓口として、採用強化や離職抑制につながる契約更改を通じ、将来の成田空港を見据えた生産体制を構築および労働条件や労働環境の改善に取り組んでいます。
この部署で大きなやりがいを感じるのは、パートナー会社の業務課題や要望に対し、解決策を一緒に考え、提案できること。これまでの現場経験が、課題への深い理解や具体的な改善策の提示につながっています。
よりスピーディに、効率的に、丁寧に作業を行う上で決まったやり方はなく、今でも模索し続けています。これまではグランドハンドリングの業務一筋でしたが、総合職になったことで自分が目に見えていないところで、いかにさまざまなスタッフが連携し、工夫し、一便が飛んでいるかを身に染みて感じました。それはもう奇跡に近いチームワークの賜物だと思うんです。今後もし現場に戻ることがあれば、後輩たちにいろんな視点をもって業務に臨むことの大切さを伝えたいですね。
NRTASには、5時間と6時間の短時間勤務、さらに短日数勤務があります。3度の育児休暇を利用する中で、フルタイム、短時間勤務と短日数勤務をそれぞれ利用しました。生活スタイルに合わせて変更ができるので非常に使いやすい制度だと思います。初めて育児休暇を利用したのは、会社が制度を整備している段階でしたが、私の意見を聞き入れてくれたり、妊婦さんにもできる仕事をすすんで見つけてくれたり、多くの方々に助けられました。グランドサービス部は屋外業務がメインで、重いものを持ったり、高所作業もあるのですが、懐妊がわかり次第、すぐに屋内での仕事に回してもらうなど、最大限寄り添ってくれました。また、子どもが熱を出した場合にも、快く業務を代わってくれました。男性社員も家族の体調不良で休むことがあり、チームみんなでサポートする体制ができています。私の入社時はまだ女性社員が少なかったのですが、少ないからこそ一致団結し、女性の先輩方が率先し仲を深めようとしてくれました。グランドサービス部で女子会を開いたり、プライベートでも一緒に遊びに行こうと声をかけてくれたりもしました。今でもそのカルチャーは続いています。このような環境もNRTASのあたたかさだと思いますね。
出社
当日のスケジュールを確認し、メールチェックを行います。
作業開始 (月初の場合)
各パートナー社から届く前月分の請求書の内容を検収します。
退社
育児短時間勤務(6時間)のため、業務を終えます。
ルール
30秒で質問に
なるべくたくさん答える
南ウィング出発ロビー
大きな窓からANAが見える所。子供もお気に入りです。
展望デッキ
到着から出発までの流れが見られる所です。
ランプ内
出発機お見送りの際、お客様が手を振ってくださるところを見られる場所です。
ANAの国際線事業をリードするNRTASは
さらなる高みへ。新たな時代を切り開きます。