松本優
Joined NRTAS in 2010
私のキャリアは、ANA国際線のグランドスタッフからスタートしました。チェックインやゲート業務を中心に6年間従事し、海外航空会社や国内線の経験も積みました。最高責任者まであと一つのポジションにつき、旅客部サービスの仕事をある程度やり切った感覚がありました。そんな中、グランドサービス部への異動が決まりました。旅客業務を通じて気づいたのは、日常的にグランドサービス部と密接に関わりながらもその仕事内容を深くは知らないということ。この異動で、一便を飛ばすために必要な知識を得て、部分的にしか把握できていない空港ハンドリングの全体像がより鮮明になるだろう。そんな期待に胸を膨らませていました。
グランドサービス部では、5年間にわたり、貨物や手荷物の搭降載をメインに担当しました。ペーパードライバーで一般車すら運転がままならなかった私は、特殊車両の操作に慣れるのに人より時間がかかりましたね。また、どんな天候にも関わらず屋外で働くのは体力的にこたえることもありましたが、周りのスタッフが快く支えてくれたおかげもあり、業務に熟達していきました。
コロナ禍で外部出向の機会を得て、成田市役所広報課へ出向しました。私は主に市民に毎月配布する広報誌の編集を担当しました。取材を通じ、地域の方々とたくさん出会い、言葉を交わしながら、NRTASが地域とのつながりの中にこそ存在することを再認識しました。
出向先から戻ると、総務部総務課での業務を経験しました。そして旅客サービス部、グランドサービス部双方での経験を買われ、1年間ベトナムのハノイ空港へ空港所長を補佐するアシスタントマネージャーとして駐在しました。出発便や到着便の責任者を務めたり、デューティマネージャーとしてその日の全体の指揮を執ったりしました。
最大の困難は、委託先のハンドリング会社の管理でした。一般に海外の空港は、日本ほど時間に厳格でない傾向があり、私もそのギャップに苦しみました。便が遅延したとき、ロスした時間を挽回すべくスタッフのモチベーションを引き上げたり、時間に対する意識改革を起こしてもらうのは、やはり難しいと感じましたね。ハノイ空港は、海外空港の中でも便の到着から
出発までの折り返し時間が最も短いため、限られた人員で効率よくタイムマネジメントするコツを習得できたのは大きな収穫でした。
現在は、オペレーションマネジメント部で、ハンドリングコントローラーやFMO(Flight Management Officer)として、便の工程管理を担当。これまでの旅客サービス・グランドハンドリング・海外空港での経験が最も活かせる部署だと実感しています。具体的には、出発までに必要な機内清掃やケータリング作業、整備状況などが時間通りに進んでいるかを確認し、必要があれば出発時間・搭乗時間の調整なども行います。それぞれの部署にどんな情報を事前に共有し、指示すべきか。自分の裁量がダイレクトに定刻出発を左右する点は大きなやりがいですね。
ここまで数々の部署を経験して強く感じるのは、人脈の重要性です。大きな企業ですが、各所に知り合いがいるのが私の大きな武器になっています。たとえば、オペレーションマネジメント部では、1日に何度か各部署の責任者の方々とその日の運航方針を決めるミーティングをします。その出席者が知っている人ばかりなので、何かを頼む時にも、聞くときにも、非常にスムーズに処理できます。遅延などのイレギュラー時も同様で、オペレーションの要である調整がうまくいきやすく、とてもありがたいと感じます。また、どんどん人との繋がりが増えることで、会社の居心地の良さにもつながっています。
オペレーションマネジメント部は、日頃お客様が目にすることのない空港内部の動きを一番間近で把握できる部署。これまでの知識や経験が線になってつながり、空港という巨大空間の全貌が徐々に明らかになる感覚を味わえるのはたまらないですね。
将来的には、成田空港における空港オペレーションの最高責任者であるAMDを補佐して運航方針の策定にあたるAMOを目指しています。これによりもっと深く空港オペレーションを学びたいと考えています。空港オペレーションは迷いとの戦いでもあります。その都度まわりに聞いて解決するのではなく、自分で迅速にさまざまな判断を下せるようにもなっていきたいですね。目指すのは、オペレーションに関してこの人に聞けば絶対安心という存在です。さらに、その先には管理職となり、海外に駐在したい夢も持っています。
ありがたいことに、私はこれまでNRTASでも珍しいくらい数多くの部署で働く経験をさせてもらいました。経験の幅が広がる過程で知見がたまり、ますます空港に、そして会社に興味が高まっているのは驚きでした。もちろん、一つの部署でプロとしてのスキルを極めるのも良いと思いますが、いずれにせよ、どんな作業にも探究心を持って取り組むことが、仕事そのものをもっと面白くすると思うので、おすすめしたいですね。
出社
メールチェックをし、前日/早番担当者からの申し送りなどを確認します。
出発便の方針策定
当日の便の運航状況確認・情報収集をし、午後の出発便の方針を策定します。
MATミーティングの実施
各部署の責任者との午後の便の運航方針を策定するミーティングを行います。
休憩
運航方針の再検討
最新の運航状況に基づき、必要に応じて運航方針を再検討します。
MATミーティングの実施
最新の運航状況に基づき、各部署の責任者と午後便に向けた最終ミーティングを行います。
担当便の進捗をモニター
担当便の進捗状況をモニターし、遅延が見込まれる場合には新しい出発時間を算出したり、遅延した場合には遅延コードを付与します。
日誌入力・申し送り
業務日誌へ入力し、翌日のスタッフに重要事項などを申し送ります。
退社
ルール
30秒で質問に
なるべくたくさん答える
階段から見える成田空港
特に夕日が綺麗な時はオレンジやピンク色の空と、空港の緑のロゴが相まって綺麗です。退勤時の癒し!
出発ロビーの電光掲示板
やっぱりこの景色が1番空港を感じることができます。
刀削麺
体力勝負の日のランチはここ一択!社員食堂かと思うくらい我々の御用達です。
ANAの国際線事業をリードするNRTASは
さらなる高みへ。新たな時代を切り開きます。